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不倫の相談はどこにすればいい?窓口や相談方法を弁護士が解説!

不倫の相談はどこにすればいい?窓口や相談方法を弁護士が解説!
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配偶者が不倫していることが疑われる場合、あるいは不倫していることがわかった場合、気が動転してしまい、誰かに相談したくても何をどのように話せばよいかわかず悩む方が多いと思います。

本記事では、配偶者の不倫に対してとるべき対応についての相談窓口や相談方法について弁護士が解説します。

目次

1. 不倫に関する問題を相談できる窓口

不倫に関する問題を相談できる窓口は主に以下の4つです。

1-1. 弁護士

配偶者に不倫された方が配偶者や不倫相手に対してできることは、離婚請求と慰謝料請求です。離婚や慰謝料請求を希望する場合は、不倫等の男女問題を専門とする弁護士のいる法律事務所に相談するのが最善策といえます。男女問題を専門とする弁護士は経験と実績に基づいて、不倫された方の代理人として必要な方策をとってくれます。

法律事務所に相談する場合、最も気になるのが費用の問題だと思います。現在は多くの法律事務所で、初回の法律相談(またはその一部の時間)を無料で行っています。LINE等のオンライン相談が可能な法律事務所も多くあります。完全成果報酬制をとっている法律事務所もあるので、慰謝料請求が認められた場合のみその一部を弁護士費用として支払うという形をとることもできます。

1-2. 法テラス(日本司法支援センター)

法テラスは、国民に身近な司法を実現するために政府が全額出資した公的な法人です。不倫・離婚・DV等の男女問題のほか、詐欺被害等の消費者問題やパワハラ・セクハラ等の労働問題、相続や借金問題等、個人のさまざまな法律問題の解決に向けたサポートを行っています。

法テラスでは1回30分の法律相談を3回まで無料で受けることができます。また、弁護士にトラブル解決を依頼したいが費用の支払いが困難な方は、法テラスに登録している弁護士に依頼する場合、民事法律扶助(弁護士費用立替制度)の利用を申し込むことができます。

民事法律扶助利用にあたっては資力要件の審査があります。審査には2週間程度かかりますが、あらかじめ法テラスのサイトで要件を満たす可能性が高いかどうかを確認することができます。

1-3. 市役所・区役所の無料法律相談

市役所・区役所等の自治体によっては、無料法律相談を受け付けているところがあります。受付時間や曜日等については自治体によって異なります。無料法律相談の時間内であれば費用がかからないのがメリットです。ただし、担当する弁護士を選ぶことができないため、不倫等の男女問題を専門としていない弁護士が相談を担当する可能性があります。

1-4. 弁護士会の法律相談センター

各都道府県の弁護士会の会館をはじめ、全国300箇所で弁護士による法律相談を行っています。相談は有料で、相談料は通常30分5,500円程度です。日弁連のサイトで居住する都道府県をクリックして、さらに相談したい内容で検索すると、不倫や離婚の問題に対応できる法律相談センターが表示され、電話またはネットで相談日時を予約します。相談対応時間は平日の9:30~16:30が多いですが、土曜の昼間に対応しているセンターもあります。相談が有料であるかわりに、確実に男女問題を専門とする弁護士が担当することが可能です。

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少しでもお悩みでしたら、
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2. 不倫に関する相談でよくある悩み

本章では、不倫に関する相談についてよくある悩みをご紹介します。

2-1.不倫相手に慰謝料請求したいが相手の住所氏名がわからない

不倫相手に対して慰謝料請求する場合、内容証明郵便を利用して相手の自宅宛てに請求書類を郵送することがあります。その場合、相手の住所氏名(最低でも住所)を特定している必要があります。

住所氏名を特定する方法としては、弁護士に事件を依頼したうえで弁護士照会制度(弁護士法第23条の2)を使って調べてもらうという方法をとることが可能です。また、探偵に依頼して調べてもらう方法もあるでしょう。

弁護士照会制度を利用するためには、相手の電話番号・携帯電話番号・LINEのID・自家用車のナンバーのいずれかが判明している必要があります。ただし、LINEの場合はLINE社が登録者氏名住所の開示を拒否する可能性もあります。

探偵事務所に依頼する場合、氏名・住所の特定のみの委託の相場は10万円~20万円程度です。他にも個別の事情によっては手がかりを得られる可能性があるので、あきらめずに弁護士にご相談ください。

2-2.不倫されたので離婚を考えているが弁護士費用が払えない

弁護士費用(たとえば着手金・成功報酬・日当・実費)を払うのが困難な場合、選択肢は2つあります。

1つめは、法テラスの代理援助(弁護士費用立替払い)制度を利用することです。代理援助制度が利用可能となるための条件は以下の5つです。

  • ①日本国籍を持つこと、または適法に日本に在留している外国人であること
  • ②収入や資産が一定額以下であること(世帯人数や家賃などの負担があるかで異なる)
  • ③勝訴の見込みがないとはいえないこと
  • ④民事法律扶助の趣旨に合致すること(報復目的ではなく本人の適法な権利行使のために弁護士に依頼する必要があること)

代理援助制度の利用が認められた場合は、立替金相当額を分割で返済します。法テラスを利用した場合の弁護士費用は相場よりも低額に設定されていますが、請求がどの程度認められたか否かを問わず、着手金等の返済義務が生じます。

2つめは、離婚問題を専門とする弁護士が担当可能で、かつ完全成功報酬制をとる法律事務所に依頼することです。完全成功報酬制をとる場合は慰謝料ほか、財産分与等相手から支払を受けた金額の一定割合を報酬として支払うため、着手金の支払いがありません。ただし、最低報酬額を定めているような場合、最低報酬額未満の慰謝料しか取れなければ回収した慰謝料は全額報酬の支払いにあてられるということもあります。費用について質問すればしっかり答える弁護士がほとんどですので、遠慮せずに質問してください。

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3. 不倫に関する問題の相談方法

不倫に関する問題の相談方法としては、以下のように対面・オンライン・電話・メール等があります。それぞれにメリットがあるので、都合に合った方法をご利用ください。

3-1. 対面

弁護士事務所を始め、法テラスや法律相談センター、自治体の法律相談等では対面の相談を行っています。相談時間が限られていることが多いですが、相談者の意思を最もよく伝えることができるので、可能であれば対面での相談をおすすめします。

3-2. オンライン面談

コロナ禍を経て、多くの法律事務所や自治体の法律相談等でオンライン面談を受け付けるようになっています。平日の昼間に時間が取れない方、対面の法律相談を行っている窓口へのアクセスが難しい方はオンライン面談をお勧めします。

3-3. 電話

弁護士事務所ほか、自治体の法律相談では電話による相談を受け付けているところも多くあります。対面やオンライン面談へのアクセスが難しく、またメールで文章化するよりも口頭で相談したい場合は電話相談を利用してください。特にDVに対しては夜間も電話相談を受け付けている弁護士事務所があります。不倫されただけでなく暴力を受けている場合は早急に対応する必要があるので、DVの電話相談を利用することをお勧めします。

3-4. メール

多くの弁護士事務所では無料のメール相談も受け付けています。また法テラスでもメール相談を年中無休で受け付けていますが、提示してもらえるのは相談事項に関係する法律・制度と適切な相談窓口に限られ、法律問題の解決策ではないので注意が必要です。

弁護士事務所での無料メール相談は、返信までに数時間~1日程度時間がかかりますが、相談事項に対して一定の解決策を提示してくれます。

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4. 不倫に関する問題を相談する前に準備すべきこと

不倫に関する問題を相談する場合、相談時間を有効に使って確実に見通しを得るためには、あらかじめ以下のような準備をすることをお勧めします。

4-1. 質問内容を整理する

相談時間を有効に使うために、質問内容をまとめておきましょう。また、特に時間限定の無料相談を利用する場合は質問事項に優先順位をつけて、1つ1つの質問は可能な限り具体的な内容にしてください。特に財産問題について質問する場合、財産の所有者名義や価額(住宅ローン等の借金の場合は残債務額)をできるだけ調べておいてください。

4-2. 自分がどうしたいかを決めておく

離婚を希望するか否か、不倫相手に対する慰謝料請求を希望するか否か、未成熟の子どもがいる場合は自分が親権者になりたいか否か等、選択肢があってどちらを選ぶこともできる事柄については、できる限り自分の意向を決めておいてください。

4-3. 証拠をできる限り用意する

離婚を希望する場合も含めて、不倫の慰謝料請求が最終的に認められるためには裁判で不貞行為の事実を立証できるだけの証拠が必要となることがあります。

最初の交渉段階で相手が不倫の事実を認める可能性もあるので、それだけの強力な証拠がなければ慰謝料請求が不可能というわけではありません。しかし、得られた証拠によって請求額も左右されるので、配偶者と不倫相手が不貞行為を行った事実を推測させる資料を可能な限り集めておいてください。

最も有力な証拠となるのは配偶者と不倫相手の2人がラブホテルに出入りする現場の写真・動画や、スマホに残された性行為の場面の動画等です。これらを得ることができなくても、LINEのトーク画面の写真やカーナビ・ドライブレコーダーに残った疑わしい外出履歴・不倫相手と行ったことが疑われるレストランのレシート等、複数の証拠を合わせると有力な証拠となる可能性があります。

また、不倫相手に対して裁判で慰謝料請求が認められるためには、既婚者と知りながら性的関係を持ったことを立証する必要があります。LINEのトーク画面の写真で「嫁」「妻」「子ども」「息子」「娘」などの言葉が入っているものがあれば有効な証拠となります。

他方、「独身だから」「別居してる嫁が・・」等、配偶者が不倫相手に対して虚偽の事実を伝える証拠が見つかった場合、あるいは不倫相手のほうがそれを出してきた場合は、慰謝料請求することは可能ですが最終的に認められないか、大幅に減額される可能性があります。

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5. 不倫に関する問題を弁護士に相談、依頼するメリット

この点、不倫の慰謝料請求について弁護士に相談することで、これらの問題を解決することができます。本章では、不倫に関する問題を弁護士に相談するメリットについて解説します。

5-1. 証拠収集方法について助言を受けられる

(1)証拠収集を個人で行うのは困難

不倫の慰謝料請求で最初にネックとなりやすいのが「証拠収集」です。配偶者や不倫相手が不倫の事実をすぐに認めて慰謝料請求に応じてくれれば証拠は必要ありません。しかし、多くの場合は不倫の事実を認めさせるための証拠を集める必要が生じます。

また、離婚請求や不倫の慰謝料請求の交渉が成立せずに訴訟になった場合は、原告側(離婚や慰謝料を請求する側)が配偶者の不倫の事実を立証しなければなりません。

(2)弁護士に相談すれば証拠収集の悩みが解決する

この点、男女問題に強い弁護士に相談すれば、個別の事情に応じて必要となる証拠の種類や、それぞれの証拠の集め方について詳しいアドバイスを受けることができます

不倫されたからといって不倫相手の家に立ち入ったり家財道具を壊したり、監視カメラを設置したり、不倫相手に暴行したりすることはできません(刑法等の犯罪行為に該当します)。そのようなNG行為にはどのようなものがあるかについてもアドバイスを受けることができます。

また、不倫相手の特定等、個人情報を得る必要がある場合は弁護士照会制度を利用して行うことが可能です。

5-2. 適正な請求額を算定してもらえる

配偶者や不倫相手に対して慰謝料を請求する場合、まず気になるのは「いくらぐらい請求できるか」ということだと思います。配偶者が不倫していたことを知ってしまうと、憤りにかられて多額の慰謝料を取りたいと思うのは当然です。

しかし、慰謝料の金額の算定は不倫が行われた期間や不貞行為の頻度、婚姻期間や夫婦が円満であったか否か、離婚を求めるか求めないか、離婚を求める場合は他に財産分与や養育費等財産的な問題で交渉する必要があるか否か、離婚を求めない場合は配偶者と不倫相手の一方または両方に請求するか等、さまざまな要素を総合的に判断して行う必要があります。

弁護士に相談することにより、経験に基づいて適正な慰謝料を算定してもらうことができます。

5-3. 内容証明送付・示談交渉・訴訟等の法的手続を任せることができる

不倫の慰謝料を請求するにあたってはさまざまな法的な手続きを行う必要がありますが、個人ではなかなか困難です。

たとえば不倫相手に対して被害者個人名で内容証明を送っても、相手が無視したり交渉に応じてくれない可能性があります。あるいは相手側が弁護士を立ててくるということも想定されます。

男女問題を専門とする弁護士に相談することにより、弁護士名義での慰謝料請求が可能になるので相手が交渉に応じてくれる可能性が高くなります。また相手側が弁護士を依頼している場合でも対等に交渉することができます。さらに、離婚請求や慰謝料請求の交渉がまとまらずに裁判で争うことになった場合も、個人で行うのが難しい訴状作成や証拠の提出、期日出席・弁論等の訴訟関連の手続きをすべて任せることができます。

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6. 不倫の相談に関するよくあるQ&A

本章では、不倫の相談について相談者様からお受けすることが多い質問と、それに対する回答を御紹介します。

6-1. 夫が不倫していることがわかりどうすればよいか悩んでいます。身内や友人には相談しづらいので相談機関を利用したいのですが、最初はどこに相談するのがよいでしょうか?

配偶者が不倫していることを知ったとき、あるいはその疑いを持ったときに最初に誰に相談すればよいかは多くの方が迷う問題です。

弁護士専門の質問サイトは別ですが、一般の質問サイトで質問の形で相談することもお勧めできません。虚偽のアドバイスをされるリスクがあるからです。

離婚や慰謝料請求を考える以前に精神的に大きなショックを受け、とにかく誰か信頼できる人に相談したいが内容的に身内や友人に知られたくない、あるいは離婚や慰謝料請求よりも夫婦関係を良くする方法を知りたいという意向でしたら、不倫や離婚の相談を専門とするカウンセラーに相談するという方法もあります。

離婚を決意した、または離婚するか迷っている、あるいは不倫相手に慰謝料請求したい等の意向があるとすれば、不倫や離婚等の男女問題を専門とする弁護士に相談するのがベストです。弁護士は守秘義務を負っているので、相談した内容が第三者に知られる心配はありません。

6-2. 不倫の慰謝料請求で法テラスの民事法律扶助(裁判費用の立替払い)制度を利用した場合、裁判で慰謝料請求が認められなかったり請求額よりも大幅に少ない額しか認められなかったような場合でも弁護士費用を全額返済しなければなりませんか?

法テラスの民事法律扶助制度を利用する場合、法テラスに登録している法律事務所の弁護士が事件を担当します。弁護士費用については法テラスの規定に従って発生します。通常は裁判の結果にかかわらず着手金や実費等が発生するので、立替払いされた着手金・実費等の返済義務が生じることになります。

裁判で慰謝料請求が認められなかったり、請求額よりも大幅に少ない額しか認められなかった場合も報酬は発生します(ただし、報酬額は低額になります)。

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7. まとめ

ご紹介したように、不倫の相談窓口や相談方法は複数あります。他方、自治体の無料法律相談は実施している市区町村が限られているほか、対応時間が平日昼間であることが多いです。また、相談窓口によっては男女問題を専門としていない弁護士が担当する場合もあります。

離婚や慰謝料請求をできるだけ迅速に、そして確実に行いたいという意向があれば、男女問題を専門とする弁護士に相談するのがベストです。例えば配偶者が不倫していることが確実でなくても、その疑いを持った時点で無料法律相談を利用して弁護士に相談すれば、確実に慰謝料請求が認められるための証拠の集め方などを早い段階で教えてもらうことができます。また、弁護士は法律に定められた守秘義務を負っているので、相談内容を第三者に知られる心配がないことも安心材料となるでしょう。

配偶者の不倫が発覚した場合、あるいはその疑いを持った場合は、男女問題を専門とする弁護士にご相談ください。

私たち法律事務所リーガルスマートは、不倫・離婚・男女問題の専門チームがございます。初回60分無料でのご相談をお受付しています。不安なことがあったら、一人で悩まず、お気軽にご相談ください。

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担当者

福永 臣吾
福永 臣吾法律事務所リーガルスマート弁護士
■経歴
2005年3月 慶應義塾大学経済学部 卒業
2011年3月 一橋大学法科大学院 修了
2014年12月 最高裁判所 司法研修所(鹿児島地方裁判所配属) 修了
2015年1月 弁護士法人アディーレ法律事務所 入所
2015年4月 弁護士法人アディーレ法律事務所鹿児島支店支店長 就任
2023年9月 法律事務所リーガルスマート入所
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