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友人にお金を貸す際にするべきことや回収方法を弁護士が解説!

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友人から「お金を貸して」とお願いされることがあります。

親しい関係性にあるならば問題がないように思えますが、ケースによっては大きな金銭トラブルに発展したり、裁判や刑事事件になってしまうケースもあります。

そこでこのページでは、友人から「お金を貸して」と言われた場合にすべきことや、トラブルになった場合の対応方法についてお伝えします。

目次

1.友人から「お金を貸して」と言われるときのよくある理由とは?

友人から「お金を貸して」と言われるときのよくある理由にはどのようなものがあるのでしょうか。

1-1.一時的に手持ちがない

一時的に手持ちのお金が無いようなケースが挙げられます。

昨今は電子マネーでの決済を利用する人も多く、手持ちのお金が無くても公共交通機関を利用したり、コンビニやスーパーなどで買い物ができます。

そのため、財布の中にお金が無い状態であることが多くなりました。

その状態で例えば友人と飲み屋に来てしまって、現金しか利用できない店だったというような場合には、その友人にお金を借りるしかありません。

ただし、この場合には借りるお金はせいぜい数千円で、その後コンビニのATMでお金をおろせばすぐに返済ができるでしょう。

1-2.お金を借りる先がない

数万円以上の大きなお金を友人に借りる原因の大きなものとして、お金を借りる先が無いということがあります。

一般的には、借金をしていることは、友人どころか親兄弟にも内緒にしたいと思うものです。そのため、最初の借金は、消費者金融や信販会社・カードローンなどを利用するというケースが多いです。こうしたケースで、消費者金融などに借りられないくらいの状況になってしまい、お金を借りる先がないので、やむなく友人にお願いするということがあります。

このようにお金を借りる先がもう無いような状況で、冠婚葬祭や賃貸契約の更新など、緊急でお金が必要になった際に、友人からお金を借りることがあります。このような場合であれば、お金を貸す側としては相当に注意して行わなければなりません。

1-3.お互い個人事業主・法人の代表者である

個人事業主や法人の代表者である友人が、経営上の必要からお金を借りることがあります。

個人事業主や法人の代表者同士、様々なつながりの中で、直接商売上の関係が無くても友人として付き合っているようなケースがあります。

そのような関係からお金の貸し借りを相互に行うことがあります。

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2.友人から「お金を貸して」と言われたらいくらまでなら貸す?

友人から「お金を貸して」と言われたらいくらまでなら貸すべきでしょうか。

明確に必要な額が決まっていて、その金額を貸しても自分の生活に差し支えがなく、無理なく返済できるのであれば、その額を貸し付けても良いでしょう。

いくらまでなら貸すというのは、その人の経済状況や友人との関係性などによって様々なので、一概には言えませんが、なぜそのお金が必要なのか、金額はいくらか、いつまでに、どのように返済するつもりなのか、貸す前にしっかりと確認するようにしましょう。

3.友人にお金を貸す際にやるべきこと

友人にお金を貸す際にやるべきこととしては、どのようなものがあるのでしょうか。

3-1.どうしてお金を貸す必要があるのかを聞く

どうしてお金を借りる必要があるのかを確認しましょう。

上述した通り、貸金業者からでも、親兄弟からでもなく、友人からお金を借りるというのはよっぽどの非常事態であるといえるでしょう。

借金返済ができなくなっているような場合には、正常な判断能力を失っていることも珍しくなく、たとえわずかな金額でも返済することができない場合があります。

どうしてお金を借りる必要があるのかを聞いて、本当にお金を貸すべきかどうかを検討するようにしましょう。場合によっては、貸す前に債務整理等を弁護士に相談してはどうかと進めるのも一つの方法です。

3-2.金銭消費貸借契約書・借用書を作成する

相手が任意に返済をしてもらえなかった場合には、相手から回収することを考える必要があります。

相手が任意に返済しない場合には、最終的には裁判を起こして強制執行をすることになるのですが、こうした裁判手続きでは、証拠が必要です。

手渡しでお金を渡しただけでは、貸したことを証明するものが無く、泣き寝入りするしかなくないということにもなりかねません。

金銭消費貸借契約書・借用書という形で、貸したお金と返済期日・返済方法などを明確にできる書面を作成するようにしましょう。なお、契約書は書面でなくても電磁記録でも作成可能です。

3-3.第三者に立ち会いを求める

お金を貸す際・契約書や借用書の取り交わしをする際に、第三者に立ち会いを求めるということも可能です。

共通の友人に立ち会いを求めれば、もし書面の取り交わしが出来ない場合でも証人になってくれますし、お金を返済しなければならないプレッシャーも大きくなります。

3-4.連帯保証人をつけてもらう

万が一、お金を借りた人が返済できなくなったときのために、連帯保証人をつけてもらうとうことも一つの方法です。

連帯保証人は、法律上は主債務者と同様の地位で支払う義務があるもので、一般的には主債務者が債務の返済をできなくなったときに、債権者から請求を受けて返済する義務を負うことになります。

返済をしなければ連帯保証人に迷惑をかけることになるため、お金を返済しなければならない大きなプレッシャーになります。

3-5.担保をとる

債務者から担保をとります。

担保とは、債務者が支払えなくなったときのために、これを補うものです。

担保にはいくつか種類があるのですが、典型的な例でいうと債務者が持っているものを預かる質権の設定が考えられます。相手が持っている高級腕時計を返済してくれるまで担保として預かるというような方法です。

また、不動産を所有している場合、抵当権という権利を設定して、返済できなくなった場合に不動産を競売してそこから回収をすることができます。

もっとも、不動産についてはすでに抵当権がついていることも多いです。

友人間の貸し借りで担保を取るというのは現実的ではないかもしれませんが、絶対に返してもらいたいのであれば、担保を取ることも有効な方法と言えます。

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4.友人からお金を回収する際にするべきこと

もし友人がお金を約束通りの期日に返してくれない場合にはどのようなことをすべきでしょうか。

4-1.返済について交渉する

まずは返済について交渉を行いましょう

連絡が取れているのであれば、どうして返済ができないのかを確認し、必要に応じてリスケ・分割返済を提案します。

リスケ・分割返済をする場合には、金銭消費貸借契約書・借用書を作成しなおすようにしましょう。

連絡に出ないような場合でも、すぐに問い詰めるのではなく、「心配をしているので相談してほしい」というような態度の方が話し合いは上手くいくでしょう。

立ち会った第三者や連帯保証人がいる場合には、事前に連絡を入れておくようにもしましょう。

4-2.強い態度に出る場合には内容証明

相手と連絡がとれないまま長期間経過したり、相手に誠意が感じられない場合には、内容証明を利用しましょう。

内容証明は、郵便法48条に規定されている郵便物で、文書の内容を証明してくれる郵便です。

法的効果としては、相手に送った文書の内容を証明してくれるにすぎないのですが、相手に心理的なプレッシャーを生じさせることになります。

4-3.連帯保証人への請求・担保権の実行

貸付について連帯保証人をつけている・担保権を設定しているといった場合には、連帯保証人への請求・担保権の実行を行います。

連帯保証人に支払ってもらったり、担保として預かっているものをそのまま受け取る・お金に換えるなどします。

不動産を担保に入れてもらったような場合には、裁判所に申し立てて競売にかけてもらい、売却代金から貸したお金を返してもらいます。

連帯保証人も自己破産をしてしまっていたり、担保では回収しきれなかった場合には、残ったお金は保証人・担保のない債権として相手からの回収を検討することになります。

4-4.法的手続き

督促しても返済してもらえない場合には、相手に対して法的手続きを行うことを検討しましょう。

最終的には相手の財産に強制執行をすることになるのですが、強制執行を行うためには債務名義(民事執行法22条)が必要です。

債務名義を取得するためにはいくつか方法があるのですが、

  • 訴訟判決(少額訴訟含む)
  • 支払督促
  • 民事調停での和解調書

以上の法的手続きを行なって、支払い義務を認めてもらうことで取得が可能です。

典型的には裁判(訴訟)を起こして勝訴判決をもらって、強制執行を行うことになります。

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5.友人にお金を貸す際のよくあるQ&A

友人にお金を貸す際・回収する際のよくあるQ&Aとしては次のようなものがあります。

5-1.借用書などがなくても回収はできる?

借用書や金銭消費貸借契約書を作成していない場合に、相手は「借用書を書いていないので支払う義務はない」と主張することが考えられます。

このような場合でも、貸したお金は回収できるのでしょうか。

お金を貸す契約のことを民法では、消費貸借契約と呼んでいます。

そして、消費貸借契約は、貸主がお金を渡し、借主が返済を約束すれば成立することになっています(民法587条)。

そのため、借用書や消費貸借契約書がなくても契約は成立しており、他の方法でお金を貸したことを証明できれば、返済の請求をすることができます。

5-2.借用書がないときの貸し借りの証拠は?

借用書や金銭消費貸借契約書がない場合に、他の方法で証明することが可能です。

証明しなければならないのは、

  • 貸主がお金を貸したこと
  • 借主が返済の約束をしたこと
  • 履行の期日が過ぎていること

以上を証明する必要があります。

貸主がお金を貸したことを証明するためには、例えばお金を振り込んだ銀行の取引履歴が挙げられます。

また、メールやFAX・SNSのメッセージのやりとりで、借金およびその返済についてのやりとりをしていた場合には、これも証拠になります。

当事者の会話を録音したものも、証拠として利用可能です。

また、第三者に立ち会ってもらっていた場合には、第三者の証言を証拠にできます。

これらは一つになっていなくても、複数のものが合わさって以上の事実を証明できれば、金銭消費貸借契約の成立を主張できます。

5-3.友人から借りたお金を返さないのは犯罪?

友人から借りたお金を返さない場合、詐欺として警察に逮捕してもらうことはできないのでしょうか。

刑法上の詐欺罪は、返済をするつもりがないにも関わらずお金を借り入れた場合や、嘘をついてお金を借りた場合に成立します。

借り入れ当時には返済する意思はあったものの、後に返済できなくなった場合には、債務不履行となるのですが、それは詐欺罪やその他の犯罪には当たりません。一般的にみれば、個人間のお金の貸し借りでは警察は動いてくれません。

5-4.連帯保証人と保証人はどう違う?

「連帯保証人」と単なる「保証人」はどう違うのでしょうか。

保証人である場合には、催告の抗弁権と検索の抗弁権というものが認められています。

催告の抗弁権とは、主債務者に請求することなく保証人に請求した場合には、まず主債務者に請求するように主張する権利です(民法452条)。

検索の抗弁権とは、主債務者に対してまず強制執行して、主債務者が強制執行できなくなってから請求するように主張する権利のことをいいます(民法453条)。

連帯保証人にはこれらの権利が認められていないので、債権者としては、主債務者と連帯保証人の双方に同時に請求を行うことができ、債権回収がスムーズになります。

債権回収の実務では、お金を貸すときには連帯保証人とすることが一般的です。

5-5.借金には時効がある?時効にかからないようにするためには?

借金を返済してもらう権利は、法律上「債権」に分類されるもので、債権は法律上請求できる時期から5年で消滅時効にかかります(民法166条1項1号)。

そのため、返済期限が来てから5年間放置してしまうと、時効で消滅してしまいますので注意しましょう。

時効にかからないためには、時効の更新・完成猶予をする必要があり、典型的には相手に催告をして6ヶ月間の時効の完成猶予を行い(民法150条1項)、その6ヶ月の間に訴訟を起こして勝訴判決をもらって時効の更新を行います(民法147条1項)。

5-6.公正証書とはどのようなもの?

お金の貸し借りについて「公正証書」という書類を取り交わすことがあります。

公正証書とは、公証役場で公証人に作成してもらう書面のことをいい、作成した内容を公証してくれる役割があります。

公正証書によって借用書・金銭消費貸借契約を作成した場合には、債務名義となるので、裁判などの法的手続きを経ずに、強制執行を行うことが可能となります。

公正証書は、主に個人事業主・会社の代表者などのお金の貸し借りに利用されます。

5-7.過剰な回収方法は逆に訴えられる・罪になる可能性があり注意

借金を返してもらえないからといって、回収する方法が過剰になると、逆に訴えられたり、罪になる可能性があるので注意をしましょう。

お金を返してもらえないときに、多少強く主張することはあります。

とはいえ、自宅や職場に乗り込んでいって、そこにあるものを無理やり奪ってきたり、お金を返さないからといって暴力をふるようなことが認められているわけではありません。

回収方法が過剰になった結果、逆に損害賠償や、刑事罰の対象になるので注意をしましょう。

5-8.相手が債務整理をした場合

お金を貸した相手が債務整理をしたような場合、貸したお金はどうなるのでしょうか。

債務整理といっても、主な方法として

  • 任意整理
  • 自己破産
  • 個人再生

の3つに分けられます。

任意整理をする場合には、債権が任意整理の対象になると、相手が債務整理を依頼した弁護士・司法書士と交渉をする必要があります。

ただ、個人間の貸し借りについては通常は介入しないことが多いので、そのまま返済を請求することが可能です。

ただし、任意整理をしているということは、返済が非常に厳しい状態にあるので、相手に過剰に無理を強いないようにしましょう。

自己破産をした場合には、相手が依頼した弁護士に対して債権の届け出を行い、自己破産手続き開始決定後に、破産手続きの中で配当を受けることになります。

通常は配当に回せるお金があることはなく、回収は諦めざるを得ないということになるでしょう。

個人再生をした場合には、自己破産と同じく、相手が依頼した弁護士に債権の届け出を行い、個人再生手続き開始決定後に、個人再生手続きの中で弁済を受けることになります。

自己破産よりかは回収可能性がありますが、法律の規定によって減額することになるので、全額の回収は期待できません。

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6.友人にお金を貸した際のトラブルを弁護士に相談するメリット

友人にお金を貸した際のトラブルについては、弁護士に相談することを検討しましょう。

弁護士に相談するメリットには次のようなものがあります。

6-1.トラブルになるのを避けることができる

友人間のお金の貸し借りがトラブルになると、個人的な友好関係も消滅することになるでしょう。

お金の貸し借りの際に弁護士に相談して、適切な書面を作成するなどすることで、お金の貸し借りがトラブルに発展することを避けることができます。

6-2.解決のための見通しを立ててくれる

弁護士に相談すれば、解決のための見通しを立ててくれます。

債権回収が現実にどれくらい可能性があるかは、ケースによって異なります。

債権回収の可能性があるのか、全くないのかわからなければ、法的手続きを行うかどうかを判断できません。

弁護士に相談すれば、解決のための見通しを立ててもらえ、その後の行動を起こすかどうかを検討できます。

6-3.トラブルになったときにスピーディーに回収ができる

トラブルになってしまったときにスピーディーに回収できます。

金銭トラブルが起こると、本人の財産が散逸してしまったり、財産を隠したり、債権者が先を争って回収をすることになります。

債権回収はスピード勝負となるため、手続きはスピーディーに行う必要があります。

書類を作成して、添付書類を収集し、平日の昼間に裁判所に出廷して手続きを行う必要があり、通常勤務している方であればどうしても合間合間を縫うため、どうしても後手に回りがちです。

弁護士に依頼してしまえば、手続きをすべて任せることができ、スピーディーに回収することができます。

6-4.相手と直接交渉してくれる

弁護士に依頼すれば、債権回収の交渉を相手と直接してくれます。

相手が誠意を持って支払おうとしない場合、相手との交渉は精神的にも負担がかかります。

弁護士に依頼してしまえば、相手との交渉を任せることができるため、精神的にも楽になります。

なお、内容証明の作成を通じて、お金の回収の相談を行政書士が行なっていることもありますが、法律上、相手との交渉は行政書士にはできませんので注意しましょう。

6-5.弁護士への相談は無料でできる

弁護士へ相談するには、通常は30分5,000円の法律相談料が必要です。

しかし、市区町村の法律相談や、弁護士会の無料相談、法テラスを利用すれば、弁護士に無料で相談が可能です。

また、相談を無料で行っている弁護士も居るので、上手に利用してみましょう。

弁護士法人PRESIDENTでは、初回60分無料の相談を行なっているので、ぜひご利用してみてください。

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7.まとめ

このページでは、友人にお金を貸す際にすべきことや、トラブルになった際の回収方法などについてお伝えしました。

友人との間での貸し借りについては、書類の作成をしないなどが原因で、トラブルになることも多いです。

金額の大きな貸し借りになる場合や、貸したお金が返ってこないトラブルに見舞われた場合には、弁護士に相談することをお勧めします。

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投稿者プロフィール

南 陽輔
南 陽輔一歩法律事務所弁護士
■経歴
2004年3月 大阪大学法学部卒業
2007年3月 関西大学法科大学院卒業
2008年12月 弁護士登録(大阪弁護士会所属)
2008年12月 大阪市内の法律事務所で勤務
2021年3月 一歩法律事務所設立

大阪市内の法律事務所に勤務し、民事訴訟案件、刑事事件案件等幅広く法律業務を担当しておりました。2021年3月に現在の一歩法律事務所を設立し、契約書のチェックや文書作成、起業時の法的アドバイス等、予防法務を主として、インターネットを介した業務提供を行っております。皆様が利用しやすい弁護士サービスを提供できるよう心掛けております。
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