交通事故被害
自転車事故被害に遭った場合の流れと注意点を弁護士が解説!

自転車の性能が向上し、電動自転車なども増え、手軽な移動手段として自転車が普及している現代。
2016年には10,417件だった自転車による交通事故は、2018年には11,771件、2021年には12,035件に増加しており、年々増加傾向にあります(警視庁令和3年の資料から)。
歩行中や自転車乗車中に、自転車事故被害に遭ってしまった場合、どのような対応をとる必要があるのでしょうか。
自転車事故被害に遭った場合の流れと注意点を解説いたします。
目次
1.自転車事故に遭った場合の流れ
いつやるか | なにをやるか | ポイント |
---|---|---|
事故現場 | 警察への通報・届出 | 必ず! |
事故現場 | 加害者の個人情報の確認 | 住所氏名等がわかるものを写真に収める |
事故現場 | 加害者の保険加入の有無を確認 | 保険会社はどこか個人賠償責任保険に入っているか |
事故後 | 通院 | 怪我がある場合 |
事故後 | 慰謝料や物などの損害についての金額交渉・示談 |
2.自転車事故に関する注意点
(1)警察への通報・届出を絶対に行う
怪我が軽いように見えたり、加害者が賠償金の支払いを強く約束してくる等の事情があると、その場で話を終わらせてしまった方が良いのではないかと感じる場合があるかもしれません。
しかし、そのような場合でも、必ず警察への通報・届出を行なってください。
理由は以下のとおりです。
①警察への報告は道路交通法上の義務
違反すると懲役や罰金刑が科される可能性があります。
②交通事故証明書が発行されない
被害を受けたにも関わらず、保険金を受け取ることができない可能性があります。
また、後日、加害者が事故の存在自体を否定して争ってくる可能性があります。
③実況見分調書が作成されない
過失に争いがある場合、過失交渉で不利になる可能性があります(実況見分調書は過失の争いにおいて、重要な証拠となりうるため)。
道路交通法上の義務であるのはもちろんのこと、適切な損害賠償を受けるためにも、必ず警察への通報・届出は行なってください。
(2)加害者本人との交渉になり、保険金の支払いを受けられないことも多い
自転車事故被害に遭った場合、自動車やバイク事故の被害に遭った場合と比較して、以下のような不利益が生じることが多いです。
- ①加害者本人と交渉しなくてはならない
- ②保険金の支払いを受けることができない
加害者が自動車やバイクの場合、ほとんどの車両が自賠責保険や任意保険に加入しているため、被害者は、加害者側の保険会社から保険金の支払いを受けることができます。
その場合、基本的に保険会社と話を進めることになるため、加害者本人と交渉する必要はありません。
また、加害者が無保険の場合でも、政府補償事業の制度を利用し、損害の填補を受けることができます。
しかし、加害者側が自転車の場合は、自賠責保険・政府補償事業が利用できません。
また、任意保険にも加入していないこともまだまだ多いです。
そのため、自転車事故被害に遭った場合は、①加害者本人との交渉となることが多く、②保険金の支払いを受けることができないケースもままあります。
3.弁護士に依頼するメリット
(1)慰謝料の増額が期待できる
交通事故における慰謝料が決まる基準は、3つあります。
金額の低い方から、自賠責基準<任意保険基準<裁判(弁護士)基準となっています。
相手方が保険会社の場合は、ほとんど自賠責基準あるいは任意保険基準の金額で慰謝料が提示されます。
しかし、弁護士に依頼した場合は、裁判(弁護士)基準での交渉が前提となるため慰謝料の増額が期待できます。
(2)加害者本人と交渉しなくて良くなる
前記のとおり、自転車事故においては、加害者本人との交渉となることが多いです。
加害者本人と交渉する場合、加害者が不誠実な態度であったり、連絡したい時にも繋がらないことがあったり、様々な不便やストレスを感じることがあります。
しかし、加害者との交渉は全て弁護士に依頼できるため、不便やストレスから解放されます。
(3)裁判等の手続きをとることができる
加害者が損害賠償請求に応じない場合は、裁判等の強制執行手続きにより、損害金の回収を目指すことになります。
この手続きも弁護士に依頼することで、知識等がなくても全て弁護士に任せることができます。
4.交通事故専門チームに依頼してください
人生で事故に遭う経験はそう多くはありません。
損をしてしまうことなく、安心して損害賠償金を支払ってもらうために、経験豊富な交通事故専門チームにぜひ一度ご相談ください。
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